- まぐろといかの刺身
- とんかつ
- 筋子
- 焼き魚
- お漬け物
といった具材とごはん。
折しもおなかがグーグーなっていた自分にとって、具材的にも量的にも何の不足もない素晴らしい弁当だ。
そう、ここまではいい。「オッケー❤」と頭の中にローラが出てくるほどだ。
まわりにいる人も会議後の安堵感からか、笑顔でお弁当をほおばっていた。
しかし、、、
「醤油を入れてね」と主張している弁当の中心のくぼみにあるのは、「緑色」のふたをつけたお魚の容器だった。
「み、、、緑、、、、」
一瞬にして僕の頭が混乱する。
こんな経験初めて(ポッ とか言ってる場合ではない。
自分の経験則上、なにもお魚の容器に限らず、食堂や居酒屋等お食事を食べるところにある醤油差しはだいたい赤色のふたをしていて、ソースは黄色のふただ。教科書に載ってないし、誰かがきちんと教えることではないが、この世の中のデファクトスタンダードとして、醤油とソースを間違えないために、だいたいこんな決まりになっていたはずだ。
たまにソースのふたが青だったり水色だったりすることはあるが、醤油は赤だ、というのがこの世の法則。
それが、、、、緑だと、、、。
いやいや、ちょっと待て。
子供の頃からそういうもんだと慣れてしまっている「男性は青色」「女性は赤色」という固定観念はおかしくないか。
スティーブ・ジョブズが言っていたように「Think Different」な生き方をしたかったんじゃないのか。
「偏見、色眼鏡を打ち破ろう!」とそう思っていたじゃないか。
お魚の容器のふたが緑だって別にいいじゃない!そうだそうだ!
たかが醤油差しにここまで悩むなんて、、、心の中で自分を笑いながら、僕はお魚のふたを開けて中心のくぼみに流し込んだ。そして、箸をもって「いただきまーす!」とまぐろをつかもうとしたそのとき、また僕の頭は混乱した。
まぐろの横に申し訳なさそうに、「青色」のふたをしたお魚の容器が転がっていたのだ、、、。
「あ、、、青、、だと、、、」
やっと問題解決したのに、なぜ出てきたのかお前は、、、。いや、なぜそこにいたんだよ。
警察がやっとこさ事件解決したと思ったら、返り血を全身に浴び、血がついた包丁を持ってニヤニヤ笑いながら歩いてきたまさに犯人ぽい人、みたいな。
青は、、、俺の経験則上ソースなはず。しかし、、、刺身の脇に配置されていたということは醤油の可能性が高いのではないだろうか。それでは、醤油を入れてね、というくぼみになぜ緑色のふたのお魚君が鎮座していたのか。もしや、刺身をソースで食べることが今のトレンドになっているとか、、、。うーむ、わからん。
顔を上げた僕を会場のホテルマンがにっこり微笑む。もしや、これはホテル側の挑戦状なのではないかと疑ってしまうほどのさわやかな笑顔だ。。。
隣にいた同僚が「食べないの?」と聞いてきた。それには答えず、ちらっと同僚のお弁当を見ると、空になったお魚の容器があった。ふたの色は赤。。。。君は赤なのか、、、、。なぜ君は赤で僕は。。。
そんな不幸な星の下に生まれてきた自分の境遇をのろいつつ、僕はもう考えることをやめた。
ええい、ままよ!とまぐろをつかみ、くぼみにつけ込んで一気に口に入れる!
ソースでしたああああああ、、、、、。
いける!いや、いけるかあああ! と心の中で叫んで、残りのお弁当を食べた平和な一日でしたとさ。
食べる前にぺろっとなめろっていう話ですが(笑。
こんな本がありました。
醤油鯛というのですね。機会があれば読んでみたいです!↑ もしよろしければ、ポチッとお願いします ↑
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